「さくら住座」が好き [町並み・建造物]
やってきましたね、「さくら」の季節です。
なので、岡山市にある「さくら住座(じゅうざ)」という団地へ行ってきました。
この名前、素敵だと思いませんか?
たいへん古い集合住宅です。築何年になるのでしょうかね~?
このなつかしい雰囲気が大好きで、私のお気に入りの場所なんです。
この団地、物心ついたときにはすでにあり、ずっと変わらないたたずまいです。
私の家からも近い場所にあり、日常の風景でもあります。
そして私にとっての、思い出の場所でもあります。
小学校の頃、仲の良かった友達が住んでいて、よく遊びに行ってました。
その当時からすでに古びた建物でした。
部屋の中はけっこう明るくて清潔で、居心地がよかったと記憶しています。
ほんとにこちらのお宅に遊びに行くのが好きでしたね。
確か、泊りに行ったこともありました。
思えば、私の “昭和のニオイのするもの” が好きというのも、
このあたりにルーツがあるのかもしれません。
その友達のお宅を訪れた際には、
すぐそばにある川原によく遊びに行きました。
その友達は、けっこう私の知らない遊びを知っていて、
この川原で爆竹を鳴らして遊んだのを憶えています。
私が爆竹で遊んだのは、後にも先にもこの時だけでした。
ちなみに、当時の私は「爆竹」と「ばくち」の区別がついておらず、
よく「昨日は、“ばくち” をして遊んだ」などと言ったりしてました。
川原からの眺めも、昔と変わっていません。
この大きな川沿いにあるという立地が、なかなか素敵だと思います。
近くには「桜橋」という橋があり、この橋から見る団地もとても好きなのです。
実は現在、私はこの桜橋を通勤に使っていまして、
会社帰りには自転車を漕ぎながら、暮れゆくさくら住座を眺めています。
今日は夕日がすごくきれいで、建物がオレンジに染まっていました。
これはさっき撮ったばかりの夕景です。
それから、さくら住座の脇を通る時、いつも気になるのは、
この建物がかなり痛んでるということです。
このように、外壁などがかなり崩れかけています。
個人的には、このボロさ加減は嫌いではありませんが、
住まれている方や付近を通行する方にとっては問題かもしれません。
実際に、このさくら住座を建て替える計画もあるそうです。
痛んだ箇所が修理されそうな気配はないようなので、
もしかすると建物ごと建て替えられる日は、そう遠くないのかもしれません。
話は変わって、この団地内を歩いていると、
棟と棟との間にある妙な物置が気になりました。
物置なんでしょうけど、なぜか半分地下にあるのです。
こんな構造では出入りしにくくて、不便でしょうに。
なぜこうなっているのかを、私なりに考えてみましたが、
これは空間に配慮した結果ではなかろうかと。
普通に地上に物置を設置したら、
建物と建物の間の圧迫感で、空間がせまく感じるはずです。
また、1階の部屋に入る窓からの明かりも暗くなるでしょう。
もしそんな理由だとしたら、この団地は当時、
集合住宅なりの豊かさを追い求めていたんだな~と思えてきました。
そういった建物へのこだわりは、
以下のような部分にも現れているのかもしれません。
建物の上のほうの外壁に付いている、号棟を示す数字です。
すでにちょっと壊れかけてますが・・・。
この時代の団地には、よく見られるものですね。
壁に直接数字を書いておけば済むのに、
わざわざ立体文字にするということが、とても誇らしげですね。
団地だから、最低限な暮らしっていうのではなく、
ここに住むということに、ある種のステータスを持たせようとしている、
そんな前向きな思想が感じられます。
他の号棟番号も探してみましたが、ほとんどはすでに無く、
壊れて落ちてしまったようです。
ですが、7号棟だけには完璧な数字で残っていました。
この「7」の字体、すげえカッコいい!
日が当たってできた影がまた重厚でイイですね。
最後に、さっき撮った写真をもう1枚。
団地の中に桜の木がありまして、すでにたくさん咲いていました。
花びらに夕日が差していて、とても美しかったです。
いやぁ~、団地って、心が豊かになりますね!
私も古い建物は好きですが
壁の壊れ具合とか大丈夫なのでしょうか・・?
お人が住んでいらっしゃるだけに
地震とか心配です;;
by けい (2010-03-27 19:47)
けいさん
地震は確かに不安ですね。
だからこそ建て替えの話が出てるのだと思います。
でも、古い建物いいですよね~^^
とても落ち着いたいい建物なので、
私としてはちょっと複雑であります。
by ichimannet (2010-03-28 23:15)